第1回「情報リテラシーの概要」
今回のアジェンダ:本コースの進め方について簡単に紹介した後,コース内容について少し詳しく紹介します.そして,シラバスにそって概要を少し掘り下げていきます.本コースではニューヨーク州立大学(State University of New York, SUNY)のopen text book(もちろん英語です!)を参考書にしますが,今回はそのサワリの部分にちょっとだけ触れます.
本コースのすすめかた・評価
このOpen Text BookとNUCTを連動させてすすめていきます.このTextで学んだ内容をもとに,NUCTでオンラインテスト,課題提出,ワークなどを行なっていきます.原則として,コースは「教養編」として情報リテラシーの方法論をSUNY(ニューヨーク州立大学)のOpen Textbook を用いて学びます.次に実践編として,実際に手を動かすワークなどを行います.教養編,実践編ともに課題がNUCT上に出題されます.
評価
毎回,小テスト(チェックテスト)を行います.このテストが「出欠」の代わりとなります.テストの提出期限は開講時(毎週水曜日3時限)から,翌週の火曜日の17時となります.締め切りに遅れた場合は「欠席」とします.欠席が3割以上の場合は評価は「欠」となります.
評価は出席(小テストの提出&評価)と課題の評価によります.課題はコース中に出題されます.
では,そろそろ,内容にはいりましょう.
情報リテラシーとはなにか?
今回は初回なのでまず「情報リテラシーとはなにか?」をきちんと定義します.Literacy を辞書で調べてみると,the ability to read and write とあります.つまり「読み・書きをする能力」となります.この辞書の用例に
The contry has a literacy rate of almost 98%
とありますから,リテラシーとは「文字を読み書きできる能力」となります.情報リテラシーをオンラインの英語辞典をしらべてみても Information literacyは用例として採用されていないようです(2020年4月現在).なので,英語をつかう社会でも,infomation literacyの意味は固まっておらず一般的な用語ではないのでしょう.
一方で,国内外の情報リテラシーの教科書を調べてみると内容は多様で,
といろいろです.リテラシーという英語ではなく,日本語で以上を総括すると「情報リテラシーとは情報の活用能力である」となるでしょう.
コース内容の概要
講義シラバスをみると,情報を活用するため必要なことがすべて網羅されていることになります.本コースでは,これらを有機的につなげていくために,順番を以下のように少し入れ替えます.このなかで"情報セキュリティー研修”は各自が受講するものなので,コースの内容には含まれません.第4回では情報セキュリティ一般を扱います.
コースは大きく基礎,情報をよむ・分析する,情報を表現する,にわかれます.基礎では情報科学の超入門,インターネットでの一般常識などについて学びます.
I.基礎
II.情報をよむ・分析する
III.情報を表現する
以下,コース全体に関係する3つのテーマについて,かんがえていきましょう.
I. 基礎〜情報化が進む社会
インターネットを基盤とする情報技術は社会を大きく変えています.この資料(PDF)をみてください.これは総務省がまとめた情報通信に関する調査ですが,情報技術が生活や企業活動に大きく影響していることが示されています.
情報技術は私たちの生活のなかに深く浸透し,企業活動にも影響を及ぼしています.わたしたちは,だれであっても,大量の情報に容易にアクセスすることが可能となりました.以前ならば政府内や企業内の一部の人々しかアクセスができなかった情報は公開され,誰でもアクセスできるようになっています.データ公開の社会の流れは急速に拡がっています.
また,それにともない,インターネット上での犯罪もふえていますし,セキュリティの漏洩,著作権など,さまざまな問題もでてきています.インターネット社会の一般常識などについては,コース前半の「基礎編」で扱います.
この資料(PDF)についてのチェックテスト1をNUCT上から受験してください.このテストの受験期限は来週の火曜日の午後17時です.これ以降の提出は「欠席」となります.これは本日出題されているチェックテストすべてにあてはまります.
NUCTの「情報リテラシー(文系)」で”小テスト”を選択すると,以下のように問題が出題されています.問題は時限的に公開されているので,受験期間前,後には表示されなくなります.
II. 情報をよむ・分析する〜データサイエンス
情報社会は今後も爆発的に発展していきます.情報のなかには,宝もあれば,ゴミもあります.マスコミなどの「大きな声」に扇動されないために,わたしたちは自ら情報を精査し役立てていくことが必要です.そのための方法を学びます,その方法はデータサイエンスとよばれるものです.
データサイエンスの概念と教育への応用例についてのビデオをみてください.現在のところ,データサイエンスはビジネスへの応用が主流ですが,教育への応用の具体例が紹介されています.
以上は,具体的なデータサイエンスの応用例でした.
このコースでのデータサイエンス
本コースでは高等学校で学んだ統計学の復習と,エクセルをつかった分析を行います.ここでは,自分でテーマを決め,情報をみつけ,分析する,実習を行います.データサイエンスはコース中盤でとりあげます.
III.情報を表現する〜Web pageの作成, プレゼンテーション基礎
データサイエンス実習の成果をインターネット上で発信するために,Webページの作成(超入門)を行います.このコースでは,あえてHTMLとよばれるWebページを作成するための人工言語を使います.ですがこれはあまり実用的ではありません.現在は簡単にWebページをつくることができるサービスが事業化されており,専門的な知識がなくてもプロが作ったようなWebページを作成することができます.
このコースでは,Webページは実際にはどのようにつくられているのか?をしるためにHTMLによる簡単なWeb ページの作成の経験して「Web ページとはなんであるか?」の理解を目指します.
この他にプレゼンテーションの基礎についても学びます.プレゼンテーションはとても奥が深く,どんなベテランであっても日々悩み,学び,鍛錬しています.講演やきれいなスライドを作成することがプレゼンテーションではありません.「ひとにつたえる方法」がプレゼンテーションです.
このコースではニューヨーク州立大学(State University of New York, SUNY)のOpen Textbook を教科書としてつかいます. 今回はまだ内容に入りませんが,アクセスしてみましょう. Open Textbook をクリックすると以下のようになります.
ここで「READ BOOK」をクリックするとテキストに入れます.入ってみましょう.すると,以下のように表示されます.
右側にはこの教科書について書かれています.左のCONTENTSが「目次」です.ここでINTRODUCTIONをクリックしてみましょう.ここには「情報リテラシーとは何で,どんなことを学ぶか」について具体的に書いてあります.次回はこのIntroductionを教材として使いますので,読んでみてください.
これで第1回は終了です.NUCTでの課題提出を忘れないようにしてください.
おつかれさまでした.